TS-1

TS-1(テにガフール、ギメラシル、オテラシルカリウム)はフッ化ピリミジン系経口抗がん剤です。

*テガフール(FT)

5FUのプロドラッグであり、主として間ミクロゾームP450(CYP2A6)により徐々に5FUに変換され、抗腫瘍効果を示す。

*ギメラシル(CDHP)

肝臓に多く分布する5FUの異化代謝酵素のジヒドロピリミジンデヒドロゲナーゼ(DPD)を選択的かつ可逆的に阻害して5FU濃度を上昇させます。

*オテラシルカリウム(OXo)

主として消化管組織に高濃度に分布して5FUのリン酸化酵素を選択的かつ可逆的に阻害し、消化器毒性を抑制する。

CDHPは腎排泄型であるため、腎障害のある患者に投与した場合は副作用が現れる恐れがある。

併用禁忌:TS-1又は他のフッ化ピリミジン系抗悪性腫瘍剤との治療変更時には全治療薬の影響を考慮し、7日間以上の休薬機関が必要です。

併用注意(フェニトイン):テガフールによってフェニトインの代謝が抑制され、フェニトインの血中濃度が上昇する。TDMを実施し投与量調節の検討を行う。TS-1におけるフェニトイン中毒症状が併用後約1か月後に現れることある。

併用注意(ロンサーフ):トリフルリジンのDNA取り込みが増加する可能性がある。チピラシルがチミジンホスホリラーゼを阻害することによりTS-1の代謝に影響を与える可能性がある。

主な副作用と対策

【骨髄抑制(白血球減少・好中球減少)】

次の症状が現れた時、感染症が疑われる。TS-1を中止し担当医に連絡する。

●38℃以上の発熱●寒気●咳・のどの痛み●排尿時の痛み●残尿感

【下痢】

次の症状が現れた時、感染症が疑われる。TS-1を中止し担当医に連絡する。

●服用を始めて数日以内に口内炎と同時に下痢が現れる(特に注意が必要)

●激しい下痢が起こる。●下痢が長く続く。●1日の排便回数が普段よりも4回以上増加。

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